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2021年05月27日

不動産業会の暗黙ルール

一般のお客様には分かりにくい不動産業界の暗黙ルールについて書きます。

不動産仲介において、お客様が仲介してもらう不動産会社を選択するのですが、

いい物件をネットでお客様が見つけた場合、その情報を掲載してる不動産会社に問い合わせし、

現地案内をしてもらった時には、その会社にその物件を仲介してもらうことになります。

例えば、A社が物件情報を掲載していて、お客様がA社に問い合わせをし、現地案内をしてもらいます。

その後、B社に同じ物件について意見を求める等の相談をし、A社に案内してもらったことを

告げたうえで、B社に仲介を依頼するということは、してはいけないという暗黙のルールがあります。

A社からするとB社に「お客様を奪われた」とクレームをつけられる可能性があります。

お客様からすると購入の媒介契約までA社と結んでいるわけではないので、法律的な縛りはないです。

ただ、A社からすると自分が物件を案内して説明し、検討してもらっていたお客様という認識が

あるため、A社とB社の間で揉めるケースが考えられます。

また、その物件がA社の専任媒介物件であった場合には、B社がお客様から購入申込書をもらって

商談をA社に持ちかけても断られる可能性が高いです。お客様が名前や住所を告げずに現地案内や

問い合わせをいていた場合は、A社で分からないこともありますが、そんなケースは希です。

ネットで問い合わせした場合は、お客様の名前や連絡先などを記入する必要があるからです。

弊社のお客様でもこのような暗黙のルールは知らないので、とりあえずネットで見つけた物件に

問い合わせし、現地を見て、その後、弊社に相談に来られて、仲介をしてほしいと頼まれることが

たまにあります。

物件がA社の専任媒介物件ではなく、どの不動産会社でも仲介できる公開された情報であれば、

弊社で仲介させて頂くこともありますが、大体ネットに掲載された新着情報の物件は、掲載した

会社の専任媒介物件であることが多いため、お客様には事情を説明し、案内してもらった会社で

仲介してもらうことを促しています。

最初の問い合わせや物件案内から数ヶ月経過し、再度問い合わせを別の不動産会社にする場合は

仲介する会社を変更しても問題ないと思います。

当然、お客様は複数の不動産会社に問い合わせや訪問し、物件情報を収集したり、

不動産購入について相談すると思います。その中で信頼できる不動産会社の担当者と知り合い、

その担当者に仲介をお願いしたいと決めることは良くあることです。

お客様がネットで物件を見つけた時には、まず信頼できる担当者に物件を仲介できるかどうか

確認し、無理な場合はそれから他社に問い合わせして案内してもらうかどうかを考えた方がいいと

思います。

暗黙のルールを気にせず、仲介する担当者もいますが、この業界は横のつながりで商売をしています

ので、そのような担当者とは付き合わないとする会社も多いです。

不動産会社間で情報を共有し、共同仲介をする原則がありながら、自社の受託物件は自社で

仲介したいという手数料商売でもあるため、全ての物件情報が共有化されているわけではありません。

自社である程度の期間、広告活動やお客様への情報提供をして、反響がない場合にようやく情報を

公開しているのが現実です。大体売出しから2週間から3週間は物件情報を囲い込みする会社が

多いと思います。