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2022年08月29日

賃貸経営に敷金は不要? 入居率アップで退去手続きが楽に

入居者募集をする際に敷金をいただいていますか?

敷金を慣例として必要なものと考えているオーナー様が多いと思います。

 

最近はアパート経営も厳しく少しでも差別化を図るため、

敷金をいただかないという方針に切り替えているオーナー様も少なからずおいでになります。

地方都市郊外でアパート1棟8室・戸建て1棟を自主管理しているオーナー様に

敷金不要にした結果を伺うと、「敷金不要の方が客付け良く、楽できる」という体験を

お聞きすることができました。

 

敷金不要にしてよかった点は以下の2点になるようです。

●客付けが良く入居が早く決まるようになった

●退去時の手間が大きく省け楽になった

どんな点が良かったのか詳しくお話を伺ってみました。

 

1.敷金不要で募集をするまで

敷金不要で入居者募集にされた最大の理由は客付けをよくするためのようです。

ですが長年慣例になっている敷金を不要にするには、少なからずためらいがあったようです。

 

入居者が入りやすくするために初期費用を低く抑え、入居しやすくハードルを下げるという

方向性は間違いないと感じてられていたようですが心配な部分もあったようです。

もっとも懸念したのが「退去時にトラブルにならないだろうか?」という点でした。

 

オーナー様が客付けをお願いしている不動産会社に相談したところ担当者は

「敷金不要なら退去時のハウスクリーニング代負担や借家人負担を細かく明文化した方がよいですね」

というアドバイスをいただき、契約書を作成し募集をされたようです。

 

その契約書の具体的な内容を以下に記します

・エアコンクリーニング代1台につき10,000円前後

・ハウスクリーニング費用1㎡あたり1,100円、2LDK平均で25,000~40,000円位

発生するが詳細は退去所の部屋の状態による

・喫煙・カビによる汚損1㎡あたり1,100円前後

・鍵交換費用 8,000円~12,000円

その他畳1畳ごとの交換費用やクッションフロアやフローリングの修繕費用なども記載しました。

このような退去費用を最初に提示し併せて、借家人負担・オーナー負担などの記載がある

国土交通省のガイドラインを添付して契約書と一緒にお渡し、ご納得いただいた上で契約を

お願いされています。

このように退去時の費用を項目ごとと総額などが事前にわかっていれば、

かなりのトラブルを防ぐことができると思います。

 

2.敷金不要で募集をかけた結果

「敷金不要」で募集をかけた結果、やはり反響良く入居率アップにつながったようで、

具体的な数字としては、この6年間で繫忙期には最短で2日・閑散期でも1.2ヶ月程度で

入居が決まっています。

転勤などで、敷金不要にしてから退去された方も2,3人おられましたが心配していた

退去時についてのトラブルも一件もなかったそうです。

退去管理についてもかなり手間が省けた部分もあり、今後もこの敷金不要を

続けていくとのことで手ごたえを感じてられているようでした。

 

3.退去時の具体的な対応について

現状ではハウスクリーニング業者への連絡や対応もほとんど、入居者がおこない

オーナー様は退去時立ち合いと最終チェックだけですまされています。

敷金の中からいくらクリーニングに使い、返金はいくらなどという手間もありません。

敷金をいただき、返金するという条件での退去時にはかなり大変なことがあったようです。

 

退去される方の希望で、ハウスクリーニング業者も数社から見積りをもらい

その中から安い会社を選ぶよう要求される、また返金額に納得されないなど交渉に

かなりの時間と労力がかかりオーナー様の負担になっていました。

退去される方からも自分たちでハウスクリーニングなどの対応をするという点も意外に好評でした。

「引っ越しは大きなお金がでるので初期費用は安くしていただいたのは嬉しいです、

また退去時のハウスクリーニングも自分たちが使った分をきれいにしてお返しする、

という事なら納得できます」という感想もありました。

 

中にはハウスクリーニング業者にまかせず、協力して掃除をして料金を節約するなど

工夫されている方もいるようです。

 

4.賃料不払い時の担保としての敷金という考え方

賃料の未払い時に、敷金を担保とするという考え方は国内の賃貸物件ではよくあることです。

オーナー様も敷金不要で出す際に、退去時のトラブルと共に「もし賃料未払いが起きたら、

いままでは敷金があり担保としていただくことできるが大丈夫だろうか?」と不安視されていました。

しかし不動産会社の担当者はこの件についてはあまり心配する必要がないと言われたようです。

理由としては

「昔と違い現在は入居申し込み時に審査がありますし、保証会社がついているので

未払い時のご心配はほとんどありません」という回答でした。

たしかに言われてみればその通りです。

事実このような賃料未払いというトラブルは一度もなく現在に至っているとのことです。

 

まとめ

賃貸経営の安定には入居率アップが欠かせません。

敷金不要にして早く入居が決まれば資金繰りも楽になります。

不動産会社の契約書のおかげで退去時の手間もなくスムーズになり、

退去される方からも好評を得られたことがうれしい誤算だったようでした。

保証会社や管理会社があれば、未払い時の心配もないため敷金不要にしてのデメリットは

いまところ一つもないとのことです。

もちろんオーナー様にも様々なお考えがあると思います、この方の場合は一つの例として

お考えいただければと思います。

賃貸経営は一人で悩まず、信頼できる不動産会社へご相談するのが成功の秘訣です。

お困りのことがあればぜひ一度ご相談ください。