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2022年12月16日

固定資産税路線価って何?相続税路線価とは違うの?調べ方などを解説!

路線価というとみなさん、相続税路線価のことを思い浮かべることでしょう。
しかし、路線価には相続税路線価だけではなく、固定資産税路線価というものがあります。

固定資産税路線価はその名の通り、固定資産税の計算の元となる固定資産税評価額を
算出するための路線価です。

本記事では、固定資産税路線価とは何か、固定資産税路線価と相続税路線価との違い、
固定資産税路線価から固定資産税評価額を計算する方法などを解説します。

固定資産税路線価とは

固定資産税路線価とは、固定資産税を計算する元となる固定資産税評価額を
算出するための路線価です。

固定資産税路線価は3年ごとに数字が見直され、3年ごとの4月1日に固定資産税を
課税する自治体が公表します。
また、固定資産税路線価は、一般的に公示価格の70%くらいの数字になると言われています。

固定資産税路線価と相続税路線価との違い

固定資産税路線価は固定資産税などを算出するための路線価で、
相続税路線価は相続税などを算出するための路線価です。
そして、この違いのほかにも多くの違いがあります。
固定資産税路線価と相続税路線価の違いを表にまとめてみました。

 固定資産税路線価相続税路線価
計算に利用される税金固定資産税、都市計画税
登録免許税、不動産取得税
相続税
贈与税
評価する行政市町村(東京都は23区)国税庁
調査頻度3年に1度毎年
算出時期3年ごとの1月1日時点1月1日時点
公表時期3年ごとの4月頃毎月7月頃
公示価格比率約70%約80%

固定資産税路線価とその他の評価額との違い

固定資産税路線価の他にも、不動産を評価した価格が多くあります。
固定資産税路線価と相続税路線価以外の不動産を評価した価格を紹介していきます。
公示価格
基準地価
実勢価格(不動産相場)
不動産鑑定評価額

なお、それぞれの価格は、利用する目的ごとに算出しているため、
数字がそれぞれ異なっています。
そのため、各評価額を利用するときには、各評価額の利用目的に沿って
使用するようにしましょう。

公示価格とは


公示価格とは、国土交通省が公表する評価額です。
公共事業から民間の不動産売買の参考価格の用途に使えわれ、
毎年1月1日時点の数字を算出します。
算出した評価額は毎年3月下旬に公表されます。
評価をするときには、1地点につき2人以上の不動産鑑定士が現地調査を
おこなったうえで算出します。

基準地価とは


基準地価とは、都道府県が調査する評価額です。
用途や評価方法は公示価格と同じですが、毎年7月1日時点の数字を算出し、
毎年9月下旬ごろに公表される点が違います。

実勢価格(不動産相場)とは


実勢価格(不動産相場)とは、不動産売買取引で成約した市場価格のことです。
市場価格の情報が多く集まることにより、相場が形成されていきます。

不動産鑑定評価額とは
不動産鑑定評価とは、土地や建物の経済価値を判定して価額に表示することです。
たまに不動産鑑定評価額と実勢相場は同じものと誤解されている方がいますが、
この2つの価格は同一ではありません。

固定資産税路線価の調べ方や利用方法


固定資産税路線価は「一般財団法人資産評価システム研究センター」が提供している
インターネットサイト「全国地価マップ」で調査できます。

全国地価マップを開き、サイト内にある掲載マップ一覧の中にある
「固定資産税路線価等」をクリックします。

その後、自分の調べたい土地を地図上で見つけ、その土地の道路に
記載されている数字を確認します。

この数字が固定資産税評価額を算出するための路線価です。

たとえば、路線価が100000と記載されていたら、1㎡あたり10万円の
評価ということになります。

200㎡の土地を調査しているのであれば、
10万円/㎡ × 200㎡ = 2,000万円(固定資産税評価額)です。

そして、固定資産税評価額が計算したら次に固定資産税額を計算します。
固定資産税額の計算方法は、次のとおりです。

固定資産税額 = 固定資産税評価額 × 標準税率(1.4%)

土地の固定資産税も建物の固定資産税も同じ計算式を利用します。
なお、土地の固定資産税にも建物の固定資産税にも減税措置があり、
それらを利用することにより固定資産税額が減額されます。

ただし、この計算方法で算出した固定資産税評価額はあくまで目安としてください。
本来、固定資産税評価額を計算するときには、土地の高低差や土地形状、
間口などを考慮して計算します。

正確な固定資産税評価額を知りたい場合は、土地の所有者から固定資産税納税通知書や
固定資産税評価証明(公課証明)の写しを手に入れることをおすすめします。

まとめ


固定資産税路線価とは、3年に1度、市区町村が公表する数字です。
この固定資産税路線価を元に固定資産税評価額および固定資産税を計算します。
固定資産税路線価はインターネットサイト「全国地価マップ」で調査することができ、
固定資産税路線価から固定資産税評価額や固定資産税を計算することができます。
ただし、固定資産税路線価から固定資産税評価額を計算するのはかなり難しく、
簡易計算しかできません。
そのため、個人が計算する場合はあくまで目安としてください。

正確な固定資産税評価額を知りたい場合は、土地所有者から固定資産税納税通知書か
固定資産税証明書などを取得するようにしましょう