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TOPICS2023年03月25日
【相続の基礎知識】相続税や相続の手続きについて解説!
相続により相続税が課税されるのはごく一部の方だけです。
しかし、相続自体はほとんどの人に起きる大きなイベントです。
そのため、相続の知識を得ておいても損はありません。
本記事では相続時に知っておくべき基礎知識を解説します。
記事を最後まで読み進めていただければ、相続税や相続の手続き・流れなど相続の基礎知識を得られます。
相続とは
相続と言っても、相続には様々な種類があります。
本章では相続の種類について解説します。
単純承認
単純承認とは、相続人が被相続人の財産をすべて受け継ぐ相続です。
単純承認では現金や不動産などのプラスの財産、借金などのマイナスの財産をすべて受け継ぎます。
限定承認や相続放棄の手続きを取らなければ、単純承認になります。
限定承認
限定承認とは、プラス財産の範囲内でマイナス財産も受け継ぐ相続です。
限定承認をすれば、プラス財産以上のマイナスの財産は受け継がなくてもよくなります。
ただし、限定承認を利用する場合、相続人全員で限定承認することを裁判所に申告しなければなりません。
また、申告には期限が設けられており、相続開始を知った日から3ヵ月以内に手続きをする必要があります。
相続放棄
相続放棄とは、プラスの財産もマイナスの財産もすべて受け継がない、相続の権利を放棄することです。
相続放棄をするためには、相続開始を知った日から3ヵ月以内に家庭裁判所へ申告し、相続放棄の手続きをしなければなりません。
相続対象財産は何?遺産を受け取れる人は?
相続ができる財産と遺産を受け取れる人は、法律によって範囲が決められています。
本章では相続できる財産と遺産を受け取れる人は誰かを解説します。
相続対象財産
相続の対象になる財産は、民法により範囲が決められています。
範囲が決められていると言っても、金銭に変換でる物はすべて相続可能です。
金銭に変えられる財産はプラスの財産だけではなく、マイナスの財産も含まれます。
具体的には、次のような財産が相続されます。
【プラスの財産】
現金や預金、有価証券、不動産、自動車、貴金属、ゴルフ会員権など
【マイナスの財産】
借入金や未払金、葬儀費用など
【みなし財産】
被相続人が契約者・被保険者で相続人が受取人となっている生命保険の死亡保険金や死亡退職金など
なお、みなし財産とは被相続人が死亡した結果得られる財産です。
遺産を受け取れる人
遺産を受け取れる人の範囲は民法に規定されています。
具体的には、次の通りです。
- 配偶者は常に相続人
- 第1順位:子どもや代襲相続人(直系卑属)
- 第2順位:第1順位がいなければ両親や祖父母(直系尊属)
- 第3順位:第1、第2順位がいなければ兄弟姉妹(傍系血族)
なお、配偶者と各順位の法定相続分は次の通りです。
- 配偶者と第1順位の法定相続分はそれぞれ2分の1ずつ
- 配偶者と第2順位の法定相続分は配偶者3分の2、第2順位者は3分の1
- 配偶者と第3順位の法定相続分は配偶者4分の3、第3順位者は4分の1
相続税の計算方法
相続税は次のような順序で計算し算出します。
- 遺産総額 = 相続財産 - 非課税財産
- 課税価格 = 遺産総額 -(債務 + 葬式費用)+ 生前贈与を加算
- 基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
- 課税遺産総額 = 課税総額 - 基礎控除額
- 各相続人の相続税額 = 課税遺産総額 ×各法定相続人の法定相続分 × 税率(1,000円未満切り捨て)
- 5.で計算した各相続人の相続税額を合計した金額が相続税額
相続税は原則上記のような計算方法で算出します。
しかし、順序を見て頂ければ分かる通り、一般人が計算するのは困難です。
相続税を計算するときには、税理士などの専門家に確認しましょう。
相続の流れと期間
相続が発生してから財産が配分されるまでには、様々な手続きがあります。
相続の主な流れは次の表の通りです。
期日など | やるべきこと |
7日以内 | 死亡届提出 |
10日以内 | 厚生年金の手続き |
10~14日以内 | 公的年金や健康保険の手続き |
相続発生時 ~ 2ヶ月くらいまで | 死亡保険金の請求手続き 公共料金などの引き落とし口座の変更 相続人の確定や戸籍謄本等の取得 遺言書があるか確認 自筆証書遺言の検認手続き 相続財産の調査や把握 |
3ヵ月以内 | 相続放棄や限定承認、単純承認を選択し家庭裁判所へ申告 |
4ヵ月以内 | 被相続人の所得税の申告や納付 |
速やかに | 遺言書がない場合は遺産分割協議の実施や遺産分割協議書の作成 遺産分割協議の際の特別代理人選任 預貯金・有価証券などの解約や名義変更・換金 不動産の所有権移転登記 各種名義変更 |
10ヵ月以内 | 相続税の申告や納付 |
相続が発生すると多くの手続きをしなければなりません。
そのうえ各手続きには期限が決まっているものもあるため注意が必要です。
まとめ
相続には単純承認や限定承認、相続放棄などの種類があります。
また、相続税計算や相続の流れは複雑なため、相続についての知識のないまま相続が発生してしまうと適切な対応が取れません。
相続はトラブルに発展しやすいため、相続について分からない場合は税理士や不動産会社を交えて相続対策したほうがよいでしょう。
もし不動産を相続する場合は、弊社田村商会までお問い合わせください。
田村商会は相続にも精通しており、かつ多くの税理士事務所と提携しています。
不動産だけではなく、相続のお悩みも解決するようアドバイスさせていただきます。