新着情報 / お知らせ / 不動産コラム

TOPICS

2023年07月21日

火災保険の加入は義務なの?加入しないリスクや保険料を抑えるコツなどを紹介

住まいには火災保険を掛けますが、加入が義務ではないことをご存じでしょうか。

火災保険に加入しなければいけないという法律はありません。

 

しかし、住宅のほとんどには火災保険が掛けられています。

義務でもない火災保険を掛けるのは、加入する必要性があるからです。

 

本記事では、火災保険に加入しないリスクや保険料を抑えるコツについて紹介します。

 

火災保険加入は義務なの?

火災保険加入は義務ではありません。

 

しかし、火災保険加入は実質、必須に近い形になっています。

なぜなら火災保険に加入しないと、火災を起こしたときの損害に対応できないからです。

 

また、火災保険に加入しないと住宅ローンが借りられません。

このことから火災保険は義務付けられてないものの、加入が必須といえる状態になっています。

 

火災保険加入の必要性

火災保険にはさまざまな役割があり、加入しておかないと後悔する可能性があります。

ここからは、火災保険加入の必要性について解説します。

 

隣家に損害賠償請求できない

隣家が火災を起こし自宅に延焼しても、損害賠償請求できません。

 

日本の法律では隣家に重大な過失がない限り、延焼に対する損害賠償請求できないことになっています。

しかし、火災保険に加入していれば、延焼被害にあっても補償してくれます。

 

自分が火災を起こさなくても隣家が失火したときに備え、火災保険加入は必須です。

 

地震以外の自然災害で補償される

火災保険は火災だけでなく、地震以外のさまざまな自然災害の被害を補償してくれます。

 

たとえば、次のような災害被害でも補償が受けられます。

  • 台風や竜巻
  • 雪や雹
  • 落雷
  • 洪水や集中豪雨
  • 土砂崩れ

 

近年は自然災害の被害が大きくなってきているため、火災保険の加入を検討したほうがよいでしょう。

 

漏水事故のときのため

火災保険に加入すれば、漏水事故を起こしてしまっても補償を受けられます。

 

マンションで漏水事故を起こしてしまうと、下の階の住人に大きな被害を与えてしまいます。

とくに築30年以上経過していると、配管の老朽化により漏水事故が発生しやすくなるため要注意です。

 

築年数の経過したマンションに住む場合には、火災保険に加入しておいたほうがよいでしょう。

 

火災保険料の算定方法

火災保険料は一律ではなく、加入する物件や補償内容などにより変動します。

加入時には、どのような条件で保険料が変わるのか理解しておくことが大切です。

本章では、火災保険料の算定方法について解説します。

 

建物構造によって料金が変わる

火災保険料は保険を掛ける建物構造によって変わります。

 

火災保険は頑丈な建物構造になるほど保険料が下がります。

なお、火災保険料に影響する建物構造例は、次のとおりです。

構造級別

備考

M構造
(マンション構造)
保険料が一番安くなる建物構造
コンクリート造建物などの共同住宅
耐火建築物の共同住宅 など
T構造
(耐火構造)

保険料は中程度

コンクリート造などの建物
耐火被覆鉄骨造建物
耐火建築物
準耐火建築物 など

H構造
(非耐火構造)
保険料が一番高くなる建物構造
M構造やT構造に該当しない建物

 

補償内容によって料金が変わる

火災保険料は補償内容により金額が変わります。

 

火災保険はさまざまな補償をカスタイマイズできますが、補償を充実させすぎると保険料が高くなってしまいます。

 

また、重複して加入してしまう可能性が高い保険には注意しましょう。

個人賠償責任保険のように医療保険や自動車保険でも加入できる保険は、重複してしまう可能性があります。

もし医療保険などで個人賠償責任保険に加入している場合は、火災保険で加入しないようにしましょう。

 

加入するエリアによって料金が変わる

火災保険は、保険を掛ける不動産があるエリアによって金額が変わります。

 

エリアによって自然災害が起きる確率は違い、雪害や台風の被害、水害など発生しやすい地域では火災保険料が上がります。

 

火災保険料を安くするコツ

住宅には火災保険を掛けるのが必須です。

しかし、火災保険を掛けると火災保険料がかかります。

火災保険料には安くするコツがあるため、コツを理解し保険料を下げるようにしていきましょう。

 

契約期間を長くする

火災保険料は契約期間を長くするほど安くなります。

 

現在、火災保険の契約期間最長は5年です。

5年で火災保険を掛ければ、1年や2年契約よりも保険料が下がります。

 

ただし、長期契約をすると、頻繁に見直しができないデメリットも発生することは覚えておかなければいけません。

 

余計な補償や特約を削る

火災保険に加入するときに、余計な補償や特約を削ると保険料が安くなります。

 

保険料は補償の範囲が広くなるほど、金額が上がってしまいます。

火災保険に入るときには、自分にあった補償や特約だけ付けてシンプルなプランにするとよいでしょう。

 

免責金額を高く設定する

火災保険に加入するときに、免責金額を高く設定すると保険料が低くなります。

 

免責金額とは、損害の一部を自分で負担する金額です。

たとえば、損害額が5万円で免責金額が1万円であれば、補償される金額は4万円となります。

 

もし少額なら自己負担してもよいと考えているのであれば、免責金額を高くし保険料を抑えていきましょう。

 

まとめ

住宅購入するときには、火災保険加入は義務ではありません。

しかし、火災保険に加入していないと万が一のとき、損害賠償請求などされて大変なことになります。

 

ただし、損害賠償請求などに対応するため、過剰な補償内容を設定してしまうと火災保険料が高くなってしまいます。

そのため、自分にあった火災保険を選択し加入することが大切です。