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2023年09月01日

接道義務を果たしていない土地には建物の建築ができない?その理由や例外規定を解説

どのような土地であっても建物が建築できる、と思っている方は多いと思います。

しかし、土地にはさまざまな制限が課されており、接道義務を果たしていない土地に建物は建築できません。

そのため、土地を購入する前に接道義務を果たしているか確認しておく必要があります。

 

また、接道義務には例外規定があるため、例外の条件も知っておかなければいけません。

 

本記事では接道義務とはなにか、接道義務がある理由、例外規定はどのようなものかについて解説します。

 

接道義務とは

接道義務とは、土地に建物を建築するときには幅員4m以上の道に2m以上接道しなければいけないという義務です。

 

接道義務を果たしていない土地には、建物は建築できません。

ただし、接道義務は例外規定も多く、幅員4m以上の道に接していない場合でも建築できるケースがあります。

土地を購入するときには接道義務について理解しておかないと、建物が建築できるか判断できないため重要な事項といえます。

 

接道義務がある理由

建物を建築するときには、接道義務を果たさないといけません。

それではなぜ接道義務があるのでしょうか。

ここからは、接道義務がある理由について解説します。

 

緊急車両の通行路を確保するため

接道義務がある理由の1つは、緊急車両の通行路を確保するためです。

 

狭い道に建物は建築されてしまうと、緊急時に通行できません。

また、緊急車両は救助現場や災害現場に長期間停車するため、道幅が広くないとほかの車両も通行できなくなります。

 

このような事態を防ぐために接道義務があります。

 

災害から街を守るため

道幅が広いと火災の延焼を防ぎ、大地震発生時の建物倒壊被害を少なくできます。

 

道が狭いと火元の隣家に移りやすくなり、建物崩壊時に隣家へ倒れてしまったりします。

このような二次被害を防ぐためにも、道幅を確保することが大切です。

 

計画的な市街地整備のため

道に接していない場所に建物を建築されてしまうと、市街地整備が進まなくなります。

 

道に接していない建物が増えてしまうと、道を通そうとしたときに建物が邪魔で道が通せません。

また、かりに通せたとしても行き止まりが頻発したり、直線的な道路が敷設できなくなったりしまいます。

 

適切な道の整備ができないと渋滞が多発し、生活に大きな負担がかかる市街地になる危険性が高まります。

 

接道義務を果たしていないときの例外規定

接道義務には例外規定があり、一定条件下にある土地では幅員4m以上の道に2m接していなくても建物が建築できます。

 

接道義務の例外規定は、次のとおりです。

  • 422項道路(みなし道路)
  • 43条但し書き物件
  • 都市計画区域・準都市計画区域外

 

ここからは、接道義務を果たしていないときの例外規定について解説します。

 

422項道路(みなし道路)

422項道路(以下「みなし道路」という)とは、幅員が4m未満にもかかわらず建物を建築できる道路です。

 

みなし道路として認められる要件は、次のとおりです。

  • 道幅が4m未満であること
  • 建築基準法が適用されたときすでに道路沿いに建物が建ち並んでいた道であること
  • 特定行政庁の指定を受けた

上記の要件をすべて満たした場合、みなし道路として認定されます。

 

なお、みなし道路かどうかは道を管理する自治体で確認することが可能です。

土地の前面道路が4m未満の場合、自治体でみなし道路か確認しましょう。

 

43条但し書き(43条第2項第1号の認定及び第2号の許可)物件

43条但し書き物件とは、接道義務を果たしていない土地に対して、例外的に建築が許可された物件です。以前は、建築基準法第43条但し書き道路と言われていましたが、現在は43条第2項第1号の認定及び第2号の許可を得た道路となっています。

 

43条但し書き(43条第2項第1号の認定及び第2号の許可)により、建築が認められる要件は次のとおりです。

  • 建築基準法上の道路に接していない
  • 建築基準法上の道路に到達するまでに4m以上の空間がある
  • 2階以下の専用住宅を建築する
  • 通路になる部分の所有者全員から通行許可を取得している

上記の条件を満たして自治体に申請すれば、特定行政庁は建築審査会の意見を聞き許可・不許可を出します。

ただし、基準は各自治体・建築審査会によって異なります。

 

また、許可は申請された建物に対して出されるものであり、土地に出されるものではありません。

そのため、申請以外の建物を建築する場合には、その都度許可申請をしなければいけません。

 

都市計画区域・準都市計画区域外

接道義務は都市計画区域・準都市計画区域内でしか適用されません。

そのため、都市計画区域・準都市計画区域外で建築するときには、接道義務を果たさなくても建築できます。

 

都市計画区域や準都市計画区域がどの地域に設定されているかは、自治体や自治体の運営するインターネットで確認できます。

 

まとめ

接道義務を果たしていない土地には建物が建てられません。

接道義務とは幅員4m以上の道路に2m以上接していなければ、建物が建築できないというものです。

 

ただし、接道義務には例外規定があり、例外に該当している場合には建物の建築が可能です。

しかし、例外規定などを理解するには専門的な知識が必要であり、内容を理解するのはなかなか難しい事項です。池田市の場合は、事前協議で道路判定を受けることから始まります。

 

売却しようとしている土地や購入を検討している土地が接道義務を果たしているかどうかは、田村商会にお問い合わせいただければ回答いたします。

田村商会は不動産取引の経験があるため、接道義務の知識も豊富ですので安心してお問い合わせください。